【公式ライセンス】ドローン資格取得に必要な期間や値段~取得までの流れ

【公式ライセンス】ドローン資格取得に必要な期間や値段~取得までの流れ - ドローンのことならGYPSS(グリプス)

2021年現在、ドローンを使ったドラマ撮影や趣味で飛行させるドローン、ビジネス部門で活躍する産業用ドローンなど様々な種類のドローンが存在しています。

これらを操縦する際、操縦をするドローンによっては「資格」が必須となり、今後ドローンの資格を持つとビジネスだけでなく、様々な分野で有利に働きます。 ここでは、

  • ドローン資格の種類や用途別に必要な資格
  • ②ドローン資格の費用
  • ③資格取得までの流れ

を詳しく解説します。

ドローンの資格の種類

ドローンの資格には種類がありそれぞれ用途が異なります。

  • 産業用ドローンの資格
  • レース用ドローンの資格
  • 民間の資格

上記にまとめたように、今後ドローンをどのようにして活用していくかによって取得すべき資格、できることなども変わってきます。

また大きく分けて「国家資格」として取得する資格と「民間企業の資格」として取得する資格の2つのパターンあります。

資格が必要ないケースもある

まず初めにお伝えしておきたいのが、すべてのドローンが資格を取得していなければ飛ばせない。といったわけではありません。

トイドローンと呼ばれる、遊びやアクティビティとして使われる一般的なドローンには資格が必要なく飛行可能です。

ただし、資格が必要なく飛ばせるドローンでも各自治体などが設けたルールがあり、そのルールを厳守した上で飛ばさなければ罰せられます。

  • ①飲酒時には飛行しない
  • ②飛行前に周囲の安全確認を行う
  • ③航空機、他無人機との衝突を予防した飛行
  • ④他人の迷惑となる飛行行為
  • ⑤衝突の恐れがある場合、衝突回避の対策を行う
  • ⑥200g未満、技適マークが付いた機体であること
  • ⑦日中、目視できる範囲内での飛行
  • ⑧禁止区域では飛行しない
  • ⑨危険物の輸送や投下をしてはいけない
  • ⑩人物含め、建物などから30メートルの距離を取る

上記のルールを厳守すればトイドローンは資格なしで飛行することができます。
⑧の飛行禁止区域では飛行しない、この条件は地理上非常に複雑であるため国土地理院が範囲を公開しています。

飛行前に必ず禁止区域でないことを確認しましょう。

これらの他、世界的な祭典競技など大きなイベント会場となる場所では急遽禁止区域に指定される場合があります。

この場合「国土交通省のHP」や「国土交通省航空局 無人航空機」のツイッターにてタイムリーに情報発信されていますので、以下からご確認いただけます。

国土交通省航空局 無人航空機

https://twitter.com/mlit_mujinki

上記で紹介した10項目は、ドローンを飛行させる上でのルールとなり、1つでも該当から外れる場合、申請して許可を得る必要があります。

こういった際に民間資格を取得しておくと申請がスムーズであり、資格証明書の役割を果たすことが可能となるため便利です。

産業用(ビジネス)ドローン資格取得の費用と流れ

産業用(ビジネス)ドローン資格取得の費用と流れ - ドローンのことならGYPSS(グリプス)

産業用ドローンを仕事として使う場合、国家資格である「第三級陸上特殊無線技士」の取得が必須となります。

産業用のドローン周波数は5.7GHzなので、以下で紹介するレース用ドローンなど周波数が一定を超えるドローンは総務省が定めた国家資格が必要です。
この「第三級陸上特殊無線技士」の取得方法は2種類あり

  • 国家試験として取得する
  • 養成過程として取得する

上記2つの方法があります。
以下では取得方法を項目別で詳しく紹介していきます。

国家試験として取得する場合

国家試験として第三級陸上特殊無線技士を取得する場合、1年を通して2・6・10月のみとなっており試験会場も定められています。

申し込み方法は以下の3種類があります。

  • ①インターネットによる申し込み
  • ②郵送での申し込み
  • ③協会各事務所へ直接持ち込む

費用は受験費用として5,150円と別途申し込み手数料(用紙代と郵送費で204円)の合計5,354円が必要です。
過去の第三級陸上特殊無線技士に関する過去問題は以下からダウンロード可能となっていますのでご活用ください。

第三級陸上特殊無線技士 過去の試験問題と解答

養成過程として取得する場合

養成課程(公募)にて第三級陸上特殊無線技士を取得する場合、試験期日の1日~20日までの間に申請しなければいけません。

申請方法としては以下の2種類があります。

  • ①インターネットによる申し込み
  • ②協会の事務所に書類を持ち込む

料金は25,165円(※2021年5月時点)で申し込む際に経歴証明や住民票などの別途書類が必要となります。
必要な書類に関しては日本無線協会の公式HPにて紹介されていますのでご確認ください。

公益財団法人 日本無線協会

産業用ドローンの資格でできること、メリット

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上記で紹介した第三級陸上特殊無線技士を取得することで、産業用ドローンを仕事などに活用することが可能になります。

産業用ドローンは農業であれば薬剤散布ができるようになったり、土木・建築分野では3Dレーザースキャナによる測量、施工管理など、人件費の大幅な削減や生産性の向上ができることなど、大変注目されています。

2025年には日本の建築物の劣化(50年以上経過したもの)が全体の約40%を占めると言われており、早急に対策する必要があります。

大手通販サイトAMAZONがドローンを活用した配送試験サービスは日本でも話題となりましたが、物量や他インフラ産業でもドローンの実用化は必要不可欠の存在になるでしょう。

レース用ドローン資格取得の費用と流れ

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FPV対応のドローンレースで扱われるドローンを操作する場合、「第4級アマチュア無線従事者免許」と呼ばれる資格が必要です。
産業用ドローン同様、5.8GHzの周波数があり、資格なしでは飛行することができません。

こちらも産業用で紹介した資格と同様に「国家資格」となり、受験する日程が定められています。

※受験できる地域によって、受験月が異なります。

費用は一律で5,163円と用紙代+手数料(170円+2,100円)込で7,433円。(※2021年5月時点の情報)

地域 受験可能月
東京  5.7.11.3月
札幌 4.7.10.1月
仙台 4.7.10.1月
長野 4.7.10.1月
新潟 6月(長岡で11月)
金沢 4.7.11.3月
名古屋 通年可
静岡 8.1月
大阪 2月以外
広島 5.8.11.1月
松江 7月
岡山 3月
松山 5.11月
高知 8月(高松で9月)
徳島 3月
熊本 6.10.2月
鹿児島 6.11月
福岡 8.12月
大分 9月
北九州 7.3月
那覇 5.7.11.2月


受験を希望する申請書の入手方法は以下4種です。

  • 協会事務所での販売(120円)
  • 一般財団法人情報通信振興会(03-3940-3951)
  • アマチュア無線関係図書取扱店
  • インターネットでの申し込み

インターネット申込みと概要については必ず以下よりご確認をお願いします。

インターネットでの申し込みはこちら

試験を受けるための申込書提出は3つの方法で可能です。

  • ①直接協会へ持ち込む
  • ②希望する試験会場の担当協会へ郵送
  • ③インターネットでの申し込み

※事務所へ直接持ち込む場合は、月~金(祝日をのぞく)の9:00~17:00まで。
提出期限は試験月から逆算しての2か月前の1日~20日までとされているため、前もって提出する必要があります。

レース用ドローンの資格でできることとメリット

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上記で紹介した「第4級アマチュア無線従事者免許」を取得することで、どのようなメリットがあるのでしょう。

ここでは一部を紹介します。

  • ①ドローンレースなどのアクティビティ参加できる
  • ②綺麗な映像を空撮可能
  • ③業務利用などでも使うことが可能。

冒頭で解説したように趣味で使うドローンであれば資格は必要ありません。

しかし電波法の改正によりドローンの周波数が一定数を超えるものを本格的に操作するためには、この資格が必要不可欠となります。

ドローンを使って本格的に操作や知識を深めたい。
そんな方は第4級アマチュア無線従事者免許を取得しておくことがおすすめです。

国家資格以外のドローン資格

上記では国家資格を2つ紹介しました。
日本ではドローンの資格に関して国家資格の他、より楽に取得可能であり操縦技術の証明や安全性・法律知識などの証明資格となる民間資格がスクールで取得可能です。

大きく分けて民間資格は以下の4種類あります。

  • ①DJICAMP認定資格
  • ②JUIDAドローン資格
  • ③一般社団法人ドローン操縦士協会(DPA)の資格
  • ④日本ドローン協会(JDA)の資格

1つずつどのような資格が取得でき費用はどれくらいなのか詳しく解説していきます。

一般社団法人ドローン操縦士協会(DPA)の資格

DPAが主催する民間資格はDPA公認のドローンスクールに申し込み、卒業することで「ドローン操縦士回転翼3級」を取得することができます。

DPAの資格取得までは国土交通省が定めた講習カリキュラムとなっており、同じ民間資格でも等級分けされていることから、技術面において信頼度が高くなります。

1級ともなれば難易度が非常に高く、それゆえの効力となるため国家資格になるとも噂されているほど。

ビジネスやインフラ、アクティビティなどすべてにおいて今後ドローンに関わる予定なら、DPAの民間資格が非常におすすめと言えます。

費用に関してはスクールによって異なりますのでDPAスクール一覧ページにて詳しく紹介しています。

相場ですが20万~25万円、日程は約2~4日が目安です。

JUIDAドローン資格

JUIDAのドローン資格は一般社団法人日本UAS産業振興協議会が提供する民間の資格です。

日本で初めて民間のドローン資格を開始したことで知名度も高く、全国に約250校スクールを構えている、大手ともいえるでしょう。

卒業時に取得できる資格は以下の2つとなります。

  • ①無人航空機操縦技能証明証
  • ②安全運航管理者証明証

①の無人航空機操縦技能証明証は、ドローンの操縦技術や知識などを持ち合わせている証明となり、
②の安全運航管理者証明証は、操縦だけでなくドローンに関する知識、安全性、法律なども兼ね備えた証明です。

注意点として、②の安全運航管理者証明証は先に①無人航空機操縦技能証明証を取得しなければいけないこと。
年齢制限が20歳以上と、別途で講習が必要となります。

費用はドローンスクールによって誤差があり、明確な金額はスクール別で紹介しております。

相場としては20万~25万円、取得スケジュールとしてスクールに異なるものの平均3日が目安です。

DJICAMP認定資格とは

DJICAMP認定資格はドローンシェア率NO.1のDJI社が開催している民間資格です。

主にドローンに関する正しい知識や操縦方法、飛行モラルなど総合的な知識を持つ証明として使うことが可能です。
DJICAMP認定資格といっても3つのレベルに分けられており、それぞれの詳細を記載してみました。

  • DJI スペシャリスト
    スペシャリストは10時間以上の飛行操縦経験あり、DJI製品のマニュアルを熟読し、実際のマルチコプター飛行業務に従事することが可能
  • DJI インストラクター
    10時間以上の飛行操縦経験あり、過去に国土交通省に無人航空機の飛行に関する許可・承認を経験した操縦者、かつスペシャリストの監督や教育などを行える
  • DJI マスター
    DJI JAPAN株式会社から直接任命され、100時間以上の飛行経験あり、インストラクターの監督や教育、運営への参加が可能

それぞれランク別で内容が異なりますが、主にスペシャリストを取得しておけば、最低限の操縦や知識を得た証明となります。

今後ドローンを操作するビジネスに関わる方はまずスペシャリストの取得をすることがおすすめです。

取得するためには合計2日の工程があり、座学講習、のちに筆記と飛行技能試験に合格できれば取得可能です。

受講費用として66,000円+証明の発行費用として16,500円=82,500円~取得可能となります。

日本ドローン協会(JDA)の資格

日本ドローン協会(JDA)が主催する民間資格は上記3つと大きく異なります。

まず操縦技能検定がなく、筆記だけの試験となります。
そのため最も手軽に受けられるといった意味では難易度は低い反面、取得後の効力としては弱いのも特徴的。

4級~1級に分けられており、3.4級は誰でも受験することが可能ですが、2級以上は1つ下の等級を取得していなければ受講することができません。

申し込みはこちら

日本ドローン協会(JDA)申し込みはこちら

1年を通して6回ほど受験できる日が決められており、50問中40問の合計80%が合格のボーダーラインとされているようです。

費用は受験する等級によって異なります。

1級 18,300円
2級 12,200円
3級 5,600円
4級 3,000円

また、公式HPでの発表による合格率は「74%」と非常に高め。

※独自調査

ドローン資格は用途に合わせて取得する

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国家試験と民間企業の資格を紹介しました。
どちらを取得すべきか?で迷う方も多くいると思われますが、国家資格は難易度が高く、試験が受けられる場所、日程なども決められており取得難易度としては高めといえるでしょう。

反対に紹介した民間企業での取得が可能なJUIDAやDPAなどの資格でも飛行技術証明や安全性の知識などを証明することが可能です。

国土交通省への飛行申請も民間資格でスムーズに進みますし、ビジネスでドローンを使う際にも信用の証として使えます。

今後ドローンを使っていく際には民間企業の資格を1つでも有することで、安全、スムーズに申請、飛行をすることができます。